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新連載
武 漢 だ よ り

 レポーターの鈴木さんは、むさしの学園代表理事望月泰宏の高校時代の同級生です。定年後、武漢大学の学生となりました。2005年(平成17年)9月号よりそのキャンパスライフの一端を披露して頂きます。
 2005年(平成17年)10月号より別枠特集としてお届け致します。



12月号(平成17年(2005年)No.10−11)
11.天気予報と音楽会

 いよいよ年末ですが早いもので武漢生活はもうすぐ一年となります。今年最後のお便りで本日は天気予報と音楽会。

1.天気予報
 既にお伝えした通り、武漢の夏は中途半端でない暑さで熱帯より暑く(南京・重慶と共に”中国の三大釜”の一つ)、真夏の東京へ戻っても涼しく感じられる程です。同時に季節の変わり目は一日の寒暖差が激しく、今年の春など温度差が一日で20度を越えたこともあります。冬は湿気を帯びた寒さのため体感は東京より遥かに寒く、既に12月中旬から最低気温が連日氷点下となってます。先日知り合いの武漢大学生はズボンの下になんと厚手の下着を3枚も穿いてました。私も最近はズボンの下に厚手の下着を常時二枚もはいてます。規則により武漢の一般公共建物は暖房がなく、当然学生寮も暖房は一切備えてなく、遠赤外線ストーブなどでの使用も許されないようです。外国語学院校舎の新設校舎(外観は極めて立派)で授業を経験しました。太陽が落ちた5時以降は冷蔵庫の中の寒さとなり、先生・生徒ともにダウン/オーバー/マフラーなどをしっかりつけての授業。多分教室内温度は3〜4℃くらいでしょうし、窓ガラス近辺に座っていると冷気が津々と伝わってきます。
 このように天気の変化が激しいので、先回一時帰国の際、温度表示が可能な腕時計を購入すべきか迷いました。武漢関連天気はネット上では中国情報局、中国気象影視信息網など、又テレビ・ラジオでも予報があります。問題は、これら各局情報ソースの天気予報の発表結果が余りにもバラバラで、情報ソースにより最高・最低気温の温度が常時4〜7度も差があります。寒さ対策はこうなると自分で寒さを体感し対応する以外方法がないようです。巨大な官僚主義・機構がこうした弊害を作り出しているのでしょうが、武漢の天気予報をみる限り小生なりの結論は・・・・・・「中国内で”武漢”という都市は何ヶ所も存在する!」。私はそのうちのどれか一つの武漢に住んでいるようです。

2.音楽会
 武漢には劇院と呼ばれる場所がいくつかあります。先日音楽会に行く機会がありました。演奏者は盛中国(バイオリン)・瀬田裕子(ピアノ)、この人達は夫婦で通常日本在住。盛中国さんは中国では相当有名な人だそうです。入場料は80元(1200円)〜580元(8700円)で中国の物価から考えると決して安くはありません。この湖北劇院は辛亥革命発祥地の傍にあり立派な外観の建物です。カタログでは名曲演奏会とあるだけで当日の演奏曲目は劇場内で初めて判明。内部音響効果は(私の娘の)高校時代の講堂にも及ばない感じで、床はタイル、ドアーは閉まるたびにバタンバタン、小さな子供も多数、箱優先でソフト面はすべて後回しのようです。
 7時半、瀬田裕子さんのピアノ独奏開始、演奏中でも誘導員が左右に走り靴音がカタカタ、客の出入りが自由でその度にドアの音が”バタン”、人によっては小さな声でひそひそ話。数曲演奏後、瀬田さんが「こんばんわ」の日本語で挨拶開始、瞬間館内は急にシーンと、だが次の瞬間中国語に変わった途端にほっとした雰囲気となり拍手拍手。一時間弱の演奏後休憩時間、ドアを出て内部回廊部分に出た途端タバコの煙で朦朧とした空気の世界へ、かなり高く立派な天井なのにこの換気。
 後半は盛中国さんが瀬田さんの伴奏でバイオリン演奏、クラシック・中国民族音楽から近代ではカーペンターズまで。カーペンターズの曲でのバイオリンは感心しませんでしたが、全体的にそれなりに楽しみました。小沢征爾が中国音楽界では超有名ですし、瀬田さんなど日本人がこうして文化面で活躍することは非常に良いことです。

 良い年をお迎えください

 添付の写真は、@武大語学学院、A従業員訓練風景(理髪店・レストラン従業員など、雨天でない限り営業開始前、毎日外で朝礼・訓示、さらにこうした訓練まで行われます。この写真の人達は理髪店の店員かもしれません)

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10.宇宙飛行士がやってきた!

1.宇宙飛行士が武漢大学へ講演に来ました!

 極東の小さな島国とは一味もふた味も違う中国らしい歓迎の仕方です。まずは物々しい警官がやってきてテープで道路を閉鎖、校内バスを含めた一般車両は通行止め、これほど多人数が駆り出される理由は外国人にはなかなか判りにくいところですがある外国人曰く、”こうすればいろいろな仕事を創出できるのです”(?)。大学生も含めて一般的に多くの中国人が食べ物の残りかす等々をいつでもどこでも勝手に街・室内に捨てて汚くしまくってますが、その後を観察していると、「清潔員」という名の掃除員が後片付け、結果として中国全土での「清潔員」の数は想像もつかないくらい多数いるようで、「ゴミを捨ては国内の雇用造成に貢献」?

 ラジオでは飛行士が何時何分の飛行機で武漢到着云々、その後の予定は・・・と実況中継もどきの力の入れ方、キャンパス足を踏み入れるとプラカードだらけ、”中華愛国主義!”、”二人の英雄的行為に学ぼう〜”などなど、良くもこんなに多数のスローガン(中国人の頭の良さをなにもここまで誇示しなくても良さそうなのに・・)を考えつくなとばかりに、またこの時にこそとばかり、実に各種のスローガンがひしめきあっています。

2.日本人商工会主催忘年会

 武漢での日本の会社が増加傾向、武漢だけでも170社以上の会社が既に日本人会に登録されているようです。そのため昨年参加人数は120名だったのに対し、今年は162名もになり人員制限、女学生たちの多くがチーパオ(旗袍)を着て出席しあでやかな雰囲気でした。

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 添付の写真は、宇宙飛行士歓迎大門口飾りつけ、忘年会女学生の旗袍姿です。

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11月号(平成17年(2005年)No.5−No.9)
9.品質(中国語:質量)

 鈴木です。中国滞在もあと60日弱、日本人会主催忘年会の案内も受領、年末近しの雰囲気が出てきました。お陰さまで腰も急快復、昨日からは階段の上下もゆっくりですが昇り降り出来るようになりました。医師からの許可も出て、来週からはほとんど通常の生活に戻りますが、体は常に暖くし、運動も控え、十分睡眠をとるよう言われてます。
 こちらで生活していると、どこでもいつでもどうしても目についてしまうことの一つが品質。食品、住宅、家具、自動車、麦酒、服装、公共設備、一般生活用品、レストラン等々全ての場所、物に対して”あっと!”との感を抱くときが多々あります。どの国も伝統的な物はそれなりにしっかり品質であり、中国も例外ではありません。しかし新しい生活様式に移行するとき、その変化に物質・品質面がついて行けず問題が露呈してくるのではないでしょうか。
 小生現在住んでいる住宅の話。添付写真は寝室の壁部分エアコン空気排出部、機能面では確かに充足かもしれませんが、日本人では絶対受け入れられない状態での作業完了状況。居間にあるメインのガラスドア(アルミサッシ)は”たわみ、歪み”がでており(多分手作業製)、夏の開けた状態では歪みっぱなし、閉めると隙間風。冬の寒さを懸念してましたが、昨今は通常状態に戻りかろうじてOK。使用中のシングルベッド、硬いと思いベッドの下部を調べたら木板一枚、その上に直接布団。窓の開閉取っ手はポロり、机の引出し取っ手もポロリ等々。到底考えられないような事が数多くありますが大分慣れてきました。
 春の日本人会花見の時、日本にいた経験のある中国人女性から言われたこと、”こちらのビール瓶ラッパ飲みは危険、栓を抜いた後のガラス破片が残っていることが時々ある”。レストランで料理人が料理を鍋ごと地面に落下、仲間が責めるまなざしで見たらなんと落下原因は鍋の取っ手部分が折れてしまっていた。携帯電話を新規購入したら故障の連続、結局別商品を新規に購入せざるをえなくなった学生も多々。
 時間が徐々にこれらを解決してくれるでしょうか?

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 添付は室内冷暖房取入れ口です。

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8.航空切符と土地収用

1.航空切符料金
 四川省成都から九賽溝へ往復した時のこと。ホテル内の飛行機切符売場で値段を聞いて吃驚。当日便は殆んどフル料金、翌日(明るいうち)の便は20%程度値引き、最終便は50%引き、翌々日以降はその日購入手配なら大体50%引き。成都再到着時の到着時間に懸念がありその日は切符購入せず、数日後再び成都に戻り、同日便の料金を確認したらなんとフル料金。たった数日間で600元(9、000円)もの差!このとき初めて朝テレビ天気予報番組、本題前の”今日現在の航空料金情報をお伝えします。XX行きはXX%引き、XX行きはXX%引き”と喋っている意味を理解。航空会社直営切符売場では通常フル料金、それ以外での航空切符販売所料金は売り・買いの経済原則が作用。同じ日の航空切符でも(たった数日差でも)早めに買えば安くなり、当日料金は販売状況如何で変動。日本で中国国内の切符手配する時は当然全て[フル料金+手数料]、高くなるわけです。購入する人が時間的に余裕があり、かつ中国人国内旅行オフシーズンならこの料金体系をフル活用されたら如何でしょうか。

2.土地建物収用
 大学正門前には食堂、写真店、旅行代理店、菓子店、眼鏡店など幾多の店が軒を連ねて営業しています。夜になるとその前はシャオカオに変身。ところが数日前からそれら店の前に急に作業者が来て、外側にブロック塀を作る作業開始、本日別の店では入り口をブロックで閉鎖する作業。顔見知りの写真店に聞いたら「急に決まった。あと数日間営業できるかどうかわからない。自分達は学校の裏側に移る事になった」との話。つまり誰かが政府関係から土地収用許可・建築許可を取得、必要な資金調達など条件が整えばあとは住人に関係なく土地収用作業は基本的に終了。余りにもあっけないので日本人、アメリカ人、韓国人なども口をぽかんとして目を見はるばかりです。写真撮りましたので添付します。

 今日はここまで

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7.泥棒

 先日レストランで食事をしていました。一般的に席に座った後中国人もよく背広などを椅子に掛けますが、店では更に盗難を防ぐ為その上にビニールカバーをかぶせます。隣の席5〜6人のグループが1つのテーブルで話が弾んで食事していました。若者が入口から入って来て、そのグループ一員の直ぐ後ろの椅子座り、大声を出しながら携帯電話で通話開始。たまたま若者の位置は小生の目線正面上にあり、左手は携帯電話を握り大声での話、ところがまもなく右手がするするとビニールカバーの中にある背広へ入っていくではありませんか。私の目線と若者の目線がぴたり合い、ばつの悪くなった彼の右手は下へと後退、更に見てると再度挑戦、またまた小生の目線とぴったり、流石に都合悪くなったか電話を中断し外へ。1回目の時に声を出そうとしたら、同席していた中国人に足をけられた次第。小生黙ってしまいましたが、泥棒(中国語では”小偸”シャオトウ)が外へでて、始めて同席の隣人はそのテーブルに行って盗難の有無を確認。なぜ足を蹴ったのかと聞いたら、顔を見られてるので声を出したりしたら外へ出て後が危ない、一般に泥棒などの現場は見ても黙っているのが鉄則とのこと。さらにスリがバスでは多いことは良く知られており、日本人学生も結構被害にあっています。バスでは女スリが多いとか。これら一般的被害以外でも、公共物窃盗(例えばガードレールなどを少しずつ壊し、鉄材として販売)、コークスなど掲載し道路走行中のトラックから長い柄杓状の板棒で少しずつ道路に掻き落としては後で集めて販売する泥棒等々、日本では考えつかないような被害も相当あるようです。

 ではまた



6.ぎっくり腰と診療所

 時間を見つけては武大景色の素晴らしいグランド(注:一説では武大のキャンバスは中国一の綺麗さ)で走り・体操するのを楽しみにし、かつ日課にしています。四川省への旅などでご無沙汰気味だったのを先週再開、いつもの通り3キロメートル程度のジョッギングを終え各種体操をやっていた折(倒立時)、腰部にガックンと音がして損傷、夜は痛くて眠れず、翌日紹介された診療所へ。結果は椎間板突出症(i.eHernia)と坐骨神経炎の併発となり重症、完治1ヶ月以上(1週間程度絶対安静、診療所通いは当座毎日、その後徐々に回数減)。日本でも若いときから何度も同様経験をしてますが、今回は2つ併発のせいか簡単に歩けず、一人暮らしのせいもあり、1週間程度タクシーで通院以外は部屋に缶詰状態となってます。幸いにも当地友人達からのいろいろな援助、ビル5階食堂から電話での出前の簡便性、針灸・マッサージでの急回復もありなんとかやりくり出来てます。
 中国の診療所は初めての経験。紹介されたのは”首痛、肩痛、腰痛、腿痛専門の中西結合診療所(漢方と西洋医学併用)と称するところ。年中無休で開業時間は9:00ー21:00、医師は30歳台の男性医師2人、診療所は3部屋(10畳ほどの広さの処置室にはベッドが4個、診断室および奥の整形外科用機械設置部屋)、治療は針灸、マッサージを中心に1時間から2時間、費用は通常1回40元(600円)、但し注射/60元(900円)、腰帯25元(400円)などは追加分として別途追加請求。1ヶ月通院でも日本円で2万円程度のようです。
 痛すぎるくらいのマッサージと針灸は効果絶大、3日目から何とか足を引きながらも歩けるようになりました。診療してる場所は老若男女などの区別はなく、腰・尻部分を露出して治療している時も若い女性がにこにこしながら入ってくるような雰囲気。今日小生への医者から宣告は”更に1週間程度の安静・外出不可”、および”禁欲生活”の2点でした。後者について当初医師の説明がわからず、筆談や辞書使用で漸く意味が判った次第。但しその時には小生の周りに”この言葉のわからない外人”とばかり、漢人やイスラム系の人々から構成される外野どもが多く、視線が小生に集中していたため大分戸惑った次第。
 針灸、マッサージ治療以外に、早く直す為に漢方薬も出してもらえます。勿論興味あったので依頼したら2種類で300元(4,500円)、当地にしては極めて高価。面白いことには、薬を飲むときに一緒に飲む飲料の種類。粒の細かい薬は3グラム程度を、1回の食事後30分位から1時間後、黄酒(紹興酒など)ないし水と一緒に服用。粒の粗い薬の方は300グラム程度あり、白酒(45度程度の強い酒)に1週間浸し、その後毎日服用。小生に異存ある訳なく、これからは一日三食、紹興酒か白酒の味を楽しみながら薬を飲むこととなりました。
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追伸
 日本での比較的長期間におよぶ腰痛経験(特にゴルフ、テニス等の後、長い旅行の後など)は、今回の治療をして思い当たる節が十分ありました。当地で漢方治療をフル活用し完治してから帰ろうと考えてます。
 添付の写真は四川省西蔵族の若者です。

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5.冬支度

 鈴木です。10月末になりここ武漢も週によっては最低気温が既に6度とか7度の1桁になってきました。 こちらの人々はそろそろ冬支度を始めているようです。揚子江以南は暖房なしとの国の規定により、小生の住んでるごマンション(ご当地では高級?)も暖房機は備えてません。先週急な寒さ到来で困り、急遽掛け布団、下着、冬用スリッパ、小型ストーブなど揃えました。本日は2つの話題。

@デパート開店
 数百メートル先に”新世界”という韓国系のデパートが開店し早速見学。1階は定番通り資生堂など化粧品,及びブランド商品衣服(Aquisqutum等々)。冬物ジャンパーなど良いものがあったら買おうか思って気楽に行ったら値段を見て吃驚、一着の単価が(注:単なる冬用のジャンパーですぞ!)なんと7,000元〜10,000元(日本円10万円から14万円)。武漢では月給が500元とか700元程度の人が極めて大勢いるのにこの価格設定。日本、欧米のデパートでの価格と比較しても考えられない高い価格設定。現地一般人は”買える?/買えない?”と考えさせられました。この国の建国時理念及びこの凄まじい現実の状態・格差。 因みに上述小生購入の遠赤外線ストーブはこれまたなんと98元(日本円では1,400円)、回転式、外箱は立派なカラー印刷、十分使用に耐えられる代物です。

Aインターネット上でのテレビ(電視)番組
 中国内のネットURL上で世界各地でのテレビ局(”BBC(英),ABC(米),FNN(日本)、中国各地テレビ局”などなど)番組が見られることを知りました。主にニュースのようですがネット上ですから勿論無料、ニュース以外でも映画番組など見られます。但し日本のFNN(フジテレビ系?)は必ずしも満足できる状態ではなく余り面白くありませんが、他は問題なさそうです。興味ある方は是非ご覧ください。
    URL : http://www.51live.com/

 ではまた

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10月号(平成17年(2005年)No.2−No.4)
4.シャオカオ後日談、九賽溝

1.焼?(シャオカオ)
 10月初めにお伝えした焼?(シャオカオ)の後日談。一年中あるこれら屋台郡は歩道不法占拠営業および電気違法使用の関係で完全に違法のようです。規模が大きく、また公知の事実として庶民からも認知されてる為、関連行政機関は見てみないふり。たまたま通り過がりに電源を辿ったところ、電信柱から直接電気を引いており、南米のどこかの貧民窟でやっていると同様な状態。噂では取り締まる方と取り締まられる方のボスどもが双方で一緒に仲良く食事をしているのを見たとか。

2.九賽溝と黄龍
 この四川省にある観光地は地球が出来てから相当長い年月を経て奇跡的に出来た青く透き通った美しい湖(九賽溝)および階段状の小さな池(黄龍)で、世界自然遺産にも指定され、ますます昨今有名になっているようです。先週武漢から成都、九賽溝、黄龍、成都そして武漢とのルートで約一週間の旅をしてきました。
 成都から九賽溝へは今回バスでチャレンジ、400キロ強程度、揚子江上流地域のそれら途中景色は期待を裏切らず三峡同様の美しい景色そのもの。川幅は狭く、大きくても50M程度、紅葉は黄色が中心、道路に面する山は50度〜70度くらいの急勾配、がけ崩れがあり小生の乗ったバスの二台前でストップ、結局色々なところで待たされたりしたため12時間かかって松州に到着、西蔵族多し。宿泊は指定したレベル以下となってしまい湯水が濁ってたり、出がよくなかったり、朝は全くでなかったり。宿泊地域全体のホテルでの湯水使用可能時間は夜8時以降から真夜中までに制限。近辺での水は豊富、電力用ダムが五個も六個も一杯あるのに水道貯水池が不足とか、インフラ整備がやはりこの辺ではまだまだ。
 翌日朝九賽溝、途中峠では既に雪、無事九賽溝に到着、海抜3000M。九賽溝到着後一瞥した最初の感想は”日光、裏磐梯、白神山地の組合せ”程度、しかるに湖沿いにゆっくり歩き始めると極めて快適かつ綺麗。九賽溝一日の行事を終えて九賽溝地区に宿泊、ますます西蔵族の世界、男女とも立派な体格。
 更に次の日は快晴で黄龍への旅、途中海抜四千メートル地点を通り過ぎ(景色の中心は比較的近くに聳える主峰”岷山”、海抜5500M)黄龍へと進む、酸素補給し体を楽にする人も結構あり。天候に恵まれた為、美しい高山のパノラマ展開。途中地域及び黄龍到着後の散策でも、景色が余りにも良かったので画素数をかなり高くした為(最高700画素)、転送速度を懸念し一枚のみ添付。
 秋の安定した天候に恵まれ、山々、紅葉、湖、少数民族など久しぶりに美しい自然を満喫できた旅でした。
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3.今日は!武漢から

 今日は!武漢からです。 国慶節休暇は7日連続休暇です。今日はひょんなことから身近に接している人から聞いた”英語”と”離婚”、この二つの話題。

<英語>
 現在の中国は、まるで”アメリカかぶれ”の国家か国民、良くも悪しくもアメリカの真似極めて多し、ダンス(おばちゃんはディスコダンス、お兄ちゃんお姉ちゃんのラップダンス?等々)はどこでも、英語には力が入り就職にも、又どんなところでも昇進・昇給にもかなり影響。 通常の国立中学校(正式名称”初中学校”)に通う小生の大家さんの息子の場合、一週間の授業表で英語8回で単独では最多(国語6、総合話信2、数学6、科学4、体育2、歴史2、政治2、音楽1、美術1)。 英語学習は熱を帯び、小生も頼まれて英語を現在二人に教えてますが、(旅行などで)自由な形で活動したいので授業料なしの地域奉仕活動。 
 ほっとしたのは、生徒の一人である大家さんの息子から、現在の若年代(小中学生)は殆んど”鉄腕アトム”、”ドラえもん”、”となりのトトロ”(等宮崎監督の映画)などの映画がみんな大好き、かつそれらがすべて日本のものだと皆知っていること。但し受験がめちゃくちゃに厳しいこのお国柄一時間などテレビを続けてみることは親から許されないそうです。ただし良いことなので徐々に新生代が育つでしょう。

<離婚>
 NY Times上に広州を中心に中国での最近離婚事情の記事掲載あり。弁護士の知人がいるので聞いてみたら大体同感とのこと。内容は広州では離婚がここ一年で52%増、全国で昨年の離婚率は21%、昨今北京の場合結婚二年以内の離婚率は50%。アメリカの51%に僅差で追う形。 申請当事者の70%は女性。
 日本でも、新婚旅行後に成田飛行場で離婚というのがあるそうですが、速いスピードの中国では”午前中に結婚、日中喧嘩、午後離婚”といった”閃光結婚”(Flash Marriage)というのも結構あるようです。

 ではまた



2.国慶節長期休暇の混雑を避けて・・・

 10月に入りました。年三回長期休暇期間ありますがそのひとつの国慶節長期休暇、全国的民族移動で混雑のピークです。混雑を避けて武漢だより

交差点&交通規則遵守
 添付写真は平日昼間の交差点、信号は赤でも平気の平左、日本だったら警官が大声でどなる状態、馬馬虎虎(i.e.”いいかげん、ぞんざい、まあいい、なんとかなる”)のお国柄かもしれません、勿論週末はもっとエスカレートし交差点は車対人の戦争、一般の日本人にとっては誠に恐ろしい場所です。

偽札
 休み前に学校で何人かの先生からくれぐれも贋金紙幣に気をつけるように注意あり、そのくらい贋金が横行しているようで、スーパー(超市)などでは100元(約1400円)は勿論のこと10元に至るまでしげしげと一枚づつ検査、鑑定方法は札を引っ張ったときの音/札の中ほどにある白い縦線/透かしなどだそうで、小生は昨日10元紙幣を”古い、偽者に違いない”(or”旧”デザイン)との理由で断られる始末。

焼?(シャオカオ)屋台
 武漢は暑さがまだまだ続いてます、結果、屋台が夜遅くまで歩道に展開され、日本の焼鳥に非ず”焼羊”が中心の安価な各種食品を囲みながらの麦酒で夜遅くまで庶民は歓談。この写真は小生宅から100メートルほどの距離に毎日繰り広げられている屋台広場。

 本日はここまで

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9月号(平成17年(2005年)No.1)
1.大学への道

 こんにちは! 鈴木です。9月初旬に武漢に戻って各種手続き、新しいクラス分け(本科3班)、引越しなど同時に進行したため結構忙しく、また新課程では結構なボリュームの宿題ばかり。そんなこんなで久しぶりのたよりです。

 本の4月開始学期とは異なり、中国での新学期開始は9月。今月は新入生であふれてますが、中国の大学生最初の過程として今月初旬から新入生(男女とも)に対する教練が始まりました。軍隊から教官が来て、軍事パレード(足を30度前後上げての軍隊調行進)、格闘技等々大学内運動場での実施し毎日朝八時から夕方五時まできっちりです。大学生は超エリートで、大卒履歴以上の全人口に占める割合は1%〜2%ともいわれてます(注:人によってはこれよりかなり多い数字を言いますがそれでも前半1桁)。畢竟、大学への門は狭く、武漢大学などは高校の成績で上位4%以内が最低線。その難関を突破してきた新入生への教練です。今月いっぱい続くようで、運動場を通常使用している人々はもろに影響をうけています。

 みに今年度武漢市内で高校卒業する生徒数だけで23万人(武漢人口は約800万人弱)おり、全国レベルの同年齢人口を単純推測計算(全人口13億で算定)すればその特定1年間の年齢層だけで約4千万人弱となります。各大学の生徒数が多いこと、また入学試験が極端に大変なことも理解できます。因みに高校卒以上の学歴レベルの累積総人口は全人口(13億人)の10%強(教科書上の記載数字、数字を高めに言っている人でも20%以内との表現)のようです。

 真はこれから教練に向かう学生達、及び後方に映っているビルは小生の移り住んだ建物です。部屋は23階にあり家具つき、台所、バストイレ、寝室(2部屋)及び居間で内容も日本の最近のマンションと余り変わらず合計100平方メートル強、大学正門からも200メートル程度の近さ、多少広めですが短期なので一人暮らしとしました。大学内の外国人留学生寮は部屋が狭く、またガス、鍋など何かと不自由(1人部屋は厨房なし)をかこっており、新宅の便利性もあり小生宅へは学生が頻繁に来て溜まり場となり、学生達(主にアジアの女子学生)が結構国際的郷土色豊かなご馳走を作ってくれます。更に必要に応じて建物5階にある食堂から安くて美味しい菜が出前可能で重宝してます。因みに冷えた麦酒なども出前可能であり、且つ大瓶1本の値段が30円、小生とって大変な魅力です。
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