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「第二回子育てにかかわる団体が
あなたと一緒に考える会」
開催される

 9月21日、「子育てになやむ親の集い」連絡会は、川口市で「第二回子育てにかかわる団体があなたと一緒に考える会」を開催した。

 「子育てになやむ親の集い」連絡会は、川口市で「第二回子育てにかかわる団体があなたと一緒に考える会」を開催した。参加者は41名。特に初めて参加した人が多く、また夫婦での参加が二組あった。「発達障害」、「不登校」、「引きこもり」の三つのグループに分かれ、3時間にわたり相談や話し合いが行われた。
 「悩んで苦しんでいるのは私だけではないんだ。なにかエネルギーを頂きました」という母親。「学校の対応に怒りを感じます」という父親。「引きこもりが何で悪いの?」という参加者。当日の内容については次号で報告する予定。
 第三回目の「子育てにかかわる団体があなたと一緒に考える会」は11月30日(日)午後1時30分から、さいたま市の埼玉会館で行われる。
 また、10月26日(日)午後1時30分から「第二回子育てになやむ親の集い」を開催します。詳しくは下記の記事をご覧ください。


「第二回子育てになやむ親の集い」
月日:平成15年10月26日(
時間:13時30分〜17時
会場:志木ふれあいプラザ
(電話:048−486−1000)
    (東武東上線志木駅東口下車、フォーシーズンズ志木8階)
資料代:500円
参加方法:事務局に電話かメールにてお申込ください

  電話:048−487−0006  メール:sec@manabi-21.com

(不登校・発達障害・引きこもり等)
第二回「子育てになやむ親の集い」
発達障害への社会的理解を求めて
第一部 特別企画「発達障害への社会的理解を求めて」
@広汎性発達障害・アスペルガー症候群とは何か
A発達障害に関わる年代別の諸問題(幼児期・学童期・思春期)


第二部 分科会(発達障害・不登校・引きこもり)

月日:平成15年10月26日(日)
時間:13時30分〜17時
会場:志木ふれあいプラザ
(電話:048−486−1000)
    (東武東上線志木駅東口下車、フォーシーズンズ志木8階)
資料代:500円
参加方法:事務局に電話かメール
にてお申込ください
主催:「子育てになやむ親の集い」連絡会
<県内29団体が参加しています>
〜連絡会参加団体募集中〜
事務局:NPO法人フリースクールむさしの学園内
住所:〒353-0007 埼玉県志木市柏町4−5−28
電話:048−487−0006
メール:sec@manabi−21.com


主旨説明

「発達障害」という言葉が今「一人歩き」しています
危険な状態であると言えます


 長崎男児誘拐殺人事件に関する報道が大きな波紋を巻き起こしています。あたかも「広汎性発達障害またはアスぺルガー症候群であるが故に事件が起きた」かのような記事の取り扱いになっているからです。発達障害の事を知らない人はそれらの報道により、長崎事件=広汎性発達障害またはアスペルガー症候群という図式が脳裏に張り付いたのではないのでしょうか。後日、そうではないという報道を流しても一度張り付いたイメージはそう簡単には消えません。
 何故このような報道になったのでしょうか。多分ひとつは、発達障害の実態を知ろうともせず、ただ「障害」という言葉の持つ暗さのイメージに飛びついたためだと思います。もうひとつは、広汎性発達障害やアスペルガー症候群の症状としてマニュアル本に記載されている「相互的な社会関係における質的な異常」、「コミュニケーションにおける質的異常」などという言葉を表面的に理解し、その言葉に飛びついたためだと思います。
 「発達障害」という言葉が今「一人歩き」しています。危険な状態であると言えます。そこで「子育てになやむ親の集い」連絡会は、「発達障害」そのものに対する社会的理解を訴えていくと同時に、「発達障害」を持つ子どもの親たちの悩みや相談に対応することが緊急の課題と考え、「発達障害の社会的理解を求めて」をメインテーマに「第二回子育てになやむ親の集い」を開催することになりました。


「発達障害」を持つ子どもたちの年代別の諸問題を掘り起こす

  「発達障害」を持つ子どもたちの諸問題を幼児期・学童期・思春期と年代別に大きく分け、それぞれの時期に起こりやすい問題を掘り起こし、独りで問題を抱え込み、悩んでいる親たちへのアプローチを行うと同時に社会的理解を求める作業も行います。
 幼児期では「子どもの発達に遅れを感じたときどこに相談すればいいのだろう」「しつけや問題行動にどうう対処したらいいのだろう」「近所の人、友達に理解を得るには?」等、学童期では「就学児健康診断時における進路の選択」「学校に、教師に発達障害を理解してもらうには?」等、思春期では「問題行動や暴力的な行動が出た場合は?」「本人への告知はどうするか」「進路の問題」「心と体の変化にどう対応したよいのか」等です。また各年代を通して「医療とどう関わっていくか」を一緒に考えます。

「発達障害を持つ子ども」・「不登校の子ども」・「引きこもりの子ども」は
みんなそれぞれの「個性的な存在」を表現しつつ
「今を生きている」のです


資料

発達障害
 今、子どもたちの約6%が発達障害の範囲に入っているとも言われています。数字上で考えても一般的な子どもなのです。発達障害を持つ子どもたちは確かに「ちょっと風変わりな子どもたち」です。ただそれだけなのです。本質的には変える事ができない「個性的な存在」です。社会が、周りがその「個性」を理解することが大事なのです。しかし、社会的な理解はなかなか得られないの現状です。今回の報道がそれを物語っています。「発達障害もひとつの個性」と社会から認められるまでには相当時間がかかると思います。だからこそ、発達障害への社会的理解を深めるために、私たちはあらゆる場面でかつ継続的に「発達障害に関わる諸問題」を学習し、さらには社会に向かって広報していく必要があるのです。

不登校
 今、小中学生の不登校の数は14万人と言われています。登校渋滞や不登校経験者の数を加えると大変な人数になることが予想されます。かつて「不登校」が、「なまけ者、親のしつけが悪い、病気だよ」などと言われていました。最近では、「不登校」は「ひとつの生き方」、「ひとつの個性的な選択」という考え方が広がってきました。このように理解されるまでには「不登校問題に関わる人たち」の並々ならぬ努力があったはずです。しかし、未だに「不登校」への無理解が主流であることには変わりありません。そこで私たちは不登校の子どもたちの居場所づくり行うと同時に不登校に対する社会的理解を深めるための広報活動を今まで以上に推進する必要があると言えます。

引きこもり
 何をもって「引きこもり」とするかは問題ですが、引きこもりの数は100万人を超えているとも言われています。しかし、「引きこもり」に関わる諸問題は行政もなかなか手が届きかねる要素を多分に持ち、対策や社会的理解へのアプローチが一番遅れていると言えます。民間においては「居場所づくり」や相談会や社会的理解を求める広報活動を行っています。エネルギーを使うわりには地味な作業です。ニーズの多さに比較し活動の場所が非常に少ないのが現状です。
 「引きこもり」状態は「終着駅」ではなく「長い人生の中の一過程」と考えることが大事です。今後、居場所づくり、相談会、社会的理解を求めるための広報活動などを地道に行っていく必要があると言えます。

「子育てになやむ親の集い」連絡会
 「子育てになやむ親の集い」連絡会に集まっている人たちはそのような子どもたちの応援団です。また、自らが置かれた状況下で悩み、もがき、子育てに苦しんでいる親たちの応援団でもあります。
 「子育てになやむ親の集い」連絡会には埼玉県内29団体がかかわっています。それぞれの団体はこの集いを通し、子育てに悩んでいる親たちがその悩みを共有しよう、またそのような活動の中で学習し、自らを止揚しようと考えています。
 「子育てになやむ親の集い」を年2〜3回、「子育てにかかわる団体があなたと一緒に考える会」を年3〜4回、埼玉県内各市で開催しています。現在までの活動と今後の予定は次の通りです。

平成15年6月15日(日)
  「子育てになやむ親の集い」(志木市)
平成15年7月21日(日)
  「子育てにかかわる団体があなたと一緒に考える会」(志木市)
平成15年9月21日(日)
  「子育てにかかわる団体があなたと一緒に考える会」(川口市)
平成15年10月26日(日)
  「子育てになやむ親の集い」(志木市・ふれあいプラザ)
平成15年11月30日(日)
  「子育てにかかわる団体があなたと一緒に考える会」(さいたま市・埼玉会館)

文責:望月泰宏


教育委員会のあり方を議論
討論:「ザ・教育委員会」
開催される

 教育委員会のあり方を考える討論会「ザ・教育委員会」がNPO法人フリースクールむさしの学園の主催により志木市で開かれた。パネリストには構造改革特区として教育委員会の廃止を提案している志木市長も参加した。

 志木市のNPO法人フリースクールむさしの学園は、教育委員会のあり方を考える討論:「ザ・教育委員会」を9月23日ふれあいプラザ志木において開催した。この討論会は今後の学校教育を考える上で教育委員会制度の議論は避けて通れないとの観点から企画されたもので、教育や行政の専門家である大学教授や構造改革特区として教育委員会の廃止を提案している志木市長、内閣官房構造改革特区推進参事官らがパネリストとして参加した。会場には150人ほどが集まり立ち見も出るほどで市民の教育に対する関心の高さがうかがえた。討論会の様子は新聞などでも紹介された。
 NPO法人フリースクールむさしの学園は第二回目の討論会を激論「教育委員会を廃止!改革!」と題し、12月20日午後1時から志木市民会館会議室で開催する。出席者は石田芳弘犬山市長、小川正人東京大学教育学部教授、穂坂邦夫志木市長他、詳細は討論:「ザ・教育委員会」クリックをご覧ください。

 第一回討論会発言者は以下の方々です。討論の概要は新聞記事をご覧ください。
発言者(50音順)
安藤聡彦氏
伊藤正次氏
檜木俊秀氏
穂坂邦夫氏
堀 和郎氏
望月泰宏氏
 
埼玉大学助教授・国立市教育委員
東京都立大学法学部助教授
内閣官房構造改革特区推進室参事官
埼玉県志木市長
筑波大学教育学系教授
NPO法人フリースクールむさしの学園代表
志木市民委員会会長


教委あり方巡り議論
「廃止派」市長・大学教授ら
志 木
 教育委員会のあり方を考える討論会「ザ・教育委員会」が23日、東武東上線志木駅前の志木ふれあいプラザで開かれた。
 NPO法人フリースクールむさしの学園(志木市)の望月泰宏代表理事(62)が企画。パネリストとして大学教授や「教育委員会の廃止」を訴える穂坂邦夫・志木市長らが参加した。
 会場には市民など約150人が集まった。3時聞に及んだ討論の中で、穂坂市長は「議会の同意が必要とはいえ、教育委員の指名権は首長にある。首長の理念に合わない人が委員になる機会は皆無だ」と指摘。文部科学省の「教育委員会の廃止は教育行政の中立性を担保出来ない」との主張に反論した。
 東京都立大学法学部の伊藤正次助教授(行政学)は教育委員会の廃止を評価。「今の教育委員会制度では多様化する教育問題に迅速に対応出来るか疑間だ」と述べた。一方、筑波大学の堀和郎教授は「今の教育委員会制度でも活性化を図る道はある」としながら、「教育の中立性や安定性は省庁ではなく住民が判断することだ」と語った。
 フリースクールむさしの学園は12月にも討論会「ザ・教育委員会」を開く予定だ。
9月24日(水)朝日新聞、埼玉版

開催を予告する新聞記事
9月6日(土)朝日新聞、埼玉版
当日の様子を伝える新聞記事
9月24日(水)朝日新聞、埼玉版
新聞記事(写真)をクリックすると大きく表示します